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軽井沢国際カーリング選手権開幕 〜Road to 平昌の前哨戦〜

15日から、軽井沢アイスパークで軽井沢国際カーリング選手権が開催されました。参加チームは、男女それぞれ15チーム。国内の有名チームだけでなく、海外からも強豪チームが参加し、最終日の18日までの4日間熱戦が繰り広げられます。

 

個人的な都合で現地観戦が難しいのが残念ですが、今日から4日間、五輪代表権争いなどをはじめとした情報にも触れながら、試合結果を中心とした大会情報をお伝えできたらと思います。なるべく簡潔でわかりやすくお伝えするつもりです。

※ちなみに、Ustreamの「nagano-curling」というチャンネルでは一部の試合配信をしています。また、大会最終日の模様はBS朝日でも放送されるようです。

 

私は、今大会は単なる1つの国際大会以上の意味を持つ大会になるのではないかと注目しています。その一番の理由は、

 

「平昌五輪代表権争いを占う前哨戦となる大会」

だからです。そこで、今回はごく簡単に平昌五輪代表権争いについて整理してみます。

 

まず、そもそも日本代表が平昌五輪に出場できるのか?

という問いに対してですが、これは「ほぼ確実に出場できる」と言っていいと思います。

 

平昌五輪出場権を決めるのは、「オリンピックポイント」という世界選手権の順位に応じて与えられる点数です。参加する12カ国には、

1位14ポイント

2位12ポイント

3位10ポイントで

以降は順位が下がる事に1ポイントずつ下がり、12位1ポイントが与えられます。

 

対象となるのは、五輪前2シーズンの世界選手権。つまり、昨シーズンと今シーズンの世界選手権(来年3月開催)で獲得したポイントの合算です。過去の実績から、9ポイント前後が当確ラインのなるのではと考えられています。昨シーズンの世界選手権で日本が獲得したポイントは、

 

男子9ポイント (参加チーム SC軽井沢)

女子12ポイント (参加チーム LS北見)

 

既に当確ラインに到達しています。男子は4位、女子は日本勢初のメダル獲得となる準優勝と好成績を収めました。男子は今シーズンの世界選手権出場を決めましたので、更にポイントが上積みされます。男子は、長野五輪以来20年ぶりに五輪への扉をこじ開けそうです。また、この好成績を見る限りでは、「日本のカーリングは、男女とも五輪でメダルを狙える位置まできた」と言うこともできるかもしれません。

 

では、次に国内の平昌五輪代表権争いはどうなっているのか?

 

これに関しては、男子のSC軽井沢と女子のLS北見が、「リーチをかけてはいるが、安心はできない状態」と言えます。

 

国内の五輪代表は、昨シーズンと今シーズンの日本選手権の成績によって決まります。

2大会とも同一チームが優勝した場合→そのまま五輪代表

優勝チームが異なる場合→改めて代表決定戦を行いその勝者が五輪代表

 

です。昨シーズン優勝した上記の男女2チームは、仮に今シーズンの日本選手権で優勝できなくても、代表決定戦に勝利すれば五輪代表です。五輪代表に一番近い位置にいることは間違いないですが、実際はそんな心境ではないかもしれません。仮に今シーズンの日本選手権に優勝できなければ、条件は全くの五分。そして、代表決定戦次第では、「自らが世界選手権で好成績を収めて勝ち取った日本の五輪出場権を、他チームに譲り渡す」可能性も残しています。実際、多少状況は違いますが似たようなケースがソチ五輪の時にも起きています。

 

男子のSC軽井沢と女子のLS北見にとっては、連覇して五輪代表権を決めてしまいたい。他チームにとっては、優勝して五輪出場へ望みをつなぎたい。その大事な日本選手権は、来年1月末に今大会と同じ軽井沢アイスパークで開催されるのです。

 

日本選手権前に国内有力チームが集まる大会であり、日本選手権の同じ試合会場。

それが、「平昌五輪代表権争いを占う前哨戦となる大会」とした理由です。

 

んじゃ、平昌五輪代表権を争う国内の勢力図はどうなっているのか? それに関しては次回にゆずって、今大会の大会方式と1日目の試合結果をお伝えします。

 

 

大会方式は、男女ともに15チームが3ブロックに分かれて総当たりのリーグ戦を行い、上位6チームが決勝トーナメントに進みます。詳細はわかりませんが、おそらく各ブロックの2位までが決勝トーナメント出場かと思われます。試合方式は、世界選手権や日本選手権の10エンドまでとは違い、8エンドまでの合計得点で勝敗を競います。これは、野球の9イニングが7イニングに短縮された感じと思えばいいと思います。

 

最後に試合結果です。ブロックごとに分けました(ブロック名は、便宜上勝手にABCとしています)。

 

男子

【Aブロック】

試合結果

スコットランド(チームBrewster) 5−3 GLORIA青森(日本)

韓国(チームS.Kim) 9−4 札幌学院大学(日本)

札幌学院大学(日本) 8−5 GLORIA青森(日本) 

スコットランド(チームBrewster) 6−4 軽井沢WILE(日本)

 

勝敗表

スコットランド(チームBrewster) 2勝0敗

韓国(チームS.Kim)         1勝0敗

札幌学院大学(日本)  1勝1敗

軽井沢WILE(日本)   0勝1敗

GLORIA青森(日本)  0勝2敗

 

【Bブロック】

試合結果

NS(日本) 4−3 長野県CA(日本)

I.C.E(日本) 7−6 カナダ

カナダ 9−0 NS(日本)

デンマーク 6−3 長野県CA(日本)

 

勝敗表

デンマーク  1勝0敗

I.C.E(日本)   1勝0敗

カナダ  1勝1敗

NS(日本)  1勝1敗

長野県CA(日本)  0勝2敗

 

【Cブロック】

試合結果

スコットランド(チームMurdoch) 10−2 G-DREAM(日本)

SC軽井沢(日本) 6−5 北見工業大学(日本)

SC軽井沢(日本) 10−2 Sapporo four play(日本)

G-DREAM(日本) 9−4 北見工業大学(日本)

 

勝敗表

SC軽井沢(日本)  2勝0敗

スコットランド(チームMurdoch)  1勝0敗

G-DREAM(日本)         1勝1敗

Sapporo four play(日本)  0勝1敗

北見工業大学(日本)   0勝2敗

 

 

現日本代表のSC軽井沢は順当に2連勝しています。特筆すべきは、日本勢で唯一海外勢に勝利したI.C.E。彼らは昨シーズンの日本選手権で準優勝したチーム東京です。対戦相手のカナダは、2015年世界選手権3位の強豪チームでした。

 

女子

【Aブロック】

試合結果

スウェーデン 7−2 LS北見

スコットランド 7−6 韓国(チームKim)

スウェーデン 5−2 韓国(チームKim)

スコットランド 5−4 中部電力

 

勝敗表

スウェーデン  2勝0敗

スコットランド 2勝0敗

LS北見     0勝1敗

中部電力    0勝1敗

韓国(チームKim) 0勝2敗

 

【Bブロック】

試合結果

中国 8−4 カナダ

あおもりユース 9−3 札幌学院大学

中国 7−2 あおもりユース

北海道銀行 6−3 札幌学院大学

 

勝敗表

中国     2勝0敗

北海道銀行     1勝0敗

あおもりユース  1勝1敗

カナダ     0勝1敗

札幌学院大学    0勝2敗

 

【Cブロック】

試合結果

軽井沢FB 7−5 ロシア

韓国(チームGim) 5−3 デンマーク

ロシア 8−3 富士急

デンマーク 5−3 軽井沢FC

 

勝敗表

韓国(チームKim) 1勝0敗

デンマーク  1勝1敗

軽井沢FB  1勝1敗

ロシア  1勝1敗

富士急  0勝1敗

 

相手も強豪スウェーデンとはいえ、現日本代表のLS北見は予想以上の大差で敗戦してしまいました。他では男子のI.C.E同様、日本勢で唯一海外勢に勝利した軽井沢FBの健闘が光ります。ロシアは、世界選手権2大会連続3位のチームです。敗れたデンマークとも最終エンドまで接戦を演じています。

 

 

次回は、2日目の試合結果と共に、平昌五輪代表権を争う国内の勢力図などをお伝えできればと思います。