情熱のカムアラウンド

sports blog 情熱のカムアラウンド

心の感じるままに。カーリングをメインに様々なスポーツを追いかけて。駆け出しスポーツライターの人生奮闘ブログ。

オシムジャパンの2試合を終えて

 私は、高校時代に卓球をやっていて、今も、毎年OBとして母校の合宿に顔を出している。毎年、何かを教えたり、アドバイスすることの難しさを痛感するのだが、その中で最も難しいのが、悪いフォームが身についてしまっている子を教えるときである。

 何もクセがついていない初心者の子は、教えられたことを素直に吸収しやすい。しかし、経験者の子は、仮に頭が理解してても、体が昔のクセを覚えているから容易にはいかない。それが試合ともなれば尚更だ。ここ一番の場面では、どうしても今までのフォームに頼ってしまう。無理もない。どんなスポーツの選手でも、フォームを改造するというのは、リスクの大きいことなのだから。

 

 長年にわたって体に染み付いたクセ。それを直すというのは、とても厄介な作業だ。

 

 オシムを新しい代表監督に迎えての2試合を見た感想である。ここでいう長年にわたって体に染み付いたクセとは、言うまでもなくジーコジャパンのサッカーである。以前オシムは、日本には国を代表するようなクラブチームが存在しないとコメントしている。それゆえに、日本代表は日本サッカーのトップモデルになっている部分がある。今回の代表には、初選出の選手も多かった。しかし、代表がトップモデルであるかぎり、彼らにもジーコジャパンの影響がないとは言い切れないだろう。

 ジーコジャパンのクセを取り除き、オシムの求めるサッカーを体現するには、やはりそれなりの時間がかかる。ジェフだって、オシムのサッカーが浸透するまでに、多くの年月を要したのだ。現時点では、まだ何とも評価はできないだろう。それよりも、これから粘り強く継続性をもってやれるかを、注意深く見守っていこう。